宇宙観の創造と美について
私は先史時代から現代までの美術的な表現の内容について考察してみたが、 ある時代までは、常にその時代の人々がイメージした宇宙観が見てとれる。
宇宙がどんな形をしていて、人類の存在とどんな関係にあるのかを、その 時代に生きた人々に伝えるために、あらゆる想像力をはたらかせた表現がな
されている。それが現代の人々にも美しいと感じさせるのは、その時代の 人々が宇宙の法則や真理を真剣に追求しようとしたあらわれではないの だろうか。
現代の社会は複雑になり過ぎて、単純に宇宙と向きあい、人それぞれに宇宙 をイメージすることを忘れてしまっているようだ。
この宇宙は地球を誕生させ、地球上は植物や動物などの生命を育くんできた。 人類もその一部であり、その自然の中にとけ込んで暮らしている。
我々が自然と共に生きているのは、宇宙につながっている事に他ならない。 私は雑木や和紙といった自然の素材を使った作品を製作している。それは
自然と共に生きて行くという事で、宇宙とつながっているという実感を得た いからなのだ。その中から私なりの宇宙観が見えてくるとかんがえている。
私は宇宙のなかに存在する一人の人間として、私なりの宇宙観を創造し、 美術表現を通して現在を生きる人々に、私が表現できうる限りの宇宙の法則
や真理を伝えることを、目指して行こうと思っている。
窪 譲二
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